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外向的な子の友達トラブル、内向型親の「どうしよう…」を乗り越えるヒント

Tags: 子育て, 内向型親, 外向型子ども, 友達関係, トラブル対応, コミュニケーション, 育児の悩み

外向的な子どもの友達との関わりで生じる戸惑い

外向的なお子さまは、自然と周囲の子どもたちと関わりを持ち、その中で様々な交流を経験していきます。たくさんの友達を作り、活発に遊ぶ姿を見るのは、親として嬉しい瞬間である一方で、子ども同士の関わりには時には意見の衝突やちょっとしたトラブルがつきものです。

内向型の親御さまの中には、こうした場面に直面した際に、どのように介入すべきか、他の子どもや親御さまが関わる状況にどう対応すれば良いか戸惑いを感じる方もいらっしゃるかもしれません。瞬時に状況を把握し、穏便に解決へと導くことは、対外的な関わりにエネルギーを要する内向型の親御さまにとっては、特に大きな負担となることがあります。

ここでは、外向的なお子さまが友達とトラブルになった際に、内向型である親御さまが無理なく、そして落ち着いて対応するためのヒントをいくつかご紹介いたします。

トラブル発生!まずは落ち着いて状況を把握する

お子さまが友達と揉めている様子を見たとき、つい「どうしよう」と焦ってしまったり、他の目が気になって緊張したりすることがあるかもしれません。しかし、まずは親御さまご自身が大きく深呼吸をし、落ち着くことを心がけてください。

そして、すぐに介入するのではなく、少し離れた場所から状況を観察してみましょう。お子さま同士で解決できる小さな衝突も多くあります。内向型の親御さまは、注意深く観察することに長けている場合が多いので、その力を活かすことができます。どのようなやり取りがされているのか、お子さまはどのような表情をしているのか、静かに見守ってみてください。

ただし、手が出たり、どちらかが一方的に傷ついているような明白な状況の場合は、安全のために速やかに介入が必要です。

子どもへの具体的な声かけと関わり方のヒント

観察の結果、介入が必要だと判断した場合、以下のステップを参考にしてみてください。

  1. 落ち着いたトーンで声をかける: 感情的にならず、「どうしたのかな?」や「何が起きたの?」など、静かで穏やかな声かけから始めましょう。
  2. 双方の子どもの話を聞く: お子さまだけでなく、お友達の気持ちや言い分も公平に聞く姿勢を示すことが大切です。「〜君は、こういう気持ちだったんだね」「〇〇ちゃんは、こうだったんだね」と、それぞれの立場や気持ちを言葉にしてあげることで、子どもたちは「聞いてもらえた」と感じやすくなります。内向型の親御さまは、相手の話をじっくり聞くことに集中しやすいという側面があります。
  3. 子どもの気持ちに寄り添う: お子さまが感じている怒り、悲しみ、悔しさといった感情を否定せず、「嫌だったね」「悲しかったね」と共感を示しましょう。感情を受け止めてもらうことで、子どもは落ち着きを取り戻しやすくなります。
  4. 解決策を一緒に考える: 親が一方的に「こうしなさい」と指示するのではなく、「次からはどうしたら、もっと仲良く遊べるかな?」「どうすれば、お互いに嫌な気持ちにならないかな?」など、お子さま自身に考えさせる促し方をします。いくつか選択肢を提示してあげたり、「もし〜だったらどうする?」と一緒にロールプレイングをしてみたりするのも有効です。内向型親御さまは、対話を通じてじっくり物事を考えることを得意とすることが多いため、このステップはお子さまとの良い学びの時間にもなり得ます。
  5. 必要最低限の仲介を行う: 子どもたちだけでは解決が難しい場合、例えば「おもちゃは順番に使おうね」「叩くのはやめようね」といった、その場のルールや基本的な行動の指針をシンプルに伝えます。長く説教するのではなく、簡潔に、行動に焦点を当てて伝えましょう。

例えば、公園でおもちゃの取り合いになり、お子さまが泣いてしまっている場面を想像してみてください。 「どうしたの?」と静かに声をかけ、「おもちゃ貸して欲しかったんだね」「貸してあげられなくて嫌だったんだね」など、それぞれの気持ちを代弁します。その後、「どうしたらこのおもちゃで一緒に遊べるかな?」「順番はどうかな?」と、子どもたち自身に解決方法を促します。他の親御さまが見ている中で声を出して仲裁することに気後れを感じるかもしれませんが、お子さまのために、必要な言葉を落ち着いて伝えることに集中してみてください。

周囲の親御さまとの関わりについて

お子さまが友達とトラブルになった際、相手のお友達の親御さまが近くにいる場合、どのように対応すれば良いか悩むこともあるかと思います。人との関わりにエネルギーを使う内向型の親御さまにとっては、こうした場面は特に緊張を伴うかもしれません。

まずは、他の親御さまに対して、会釈や軽い挨拶を交わし、存在を認識していることを示しましょう。お子さま同士でトラブルが起きている状況を、他の親御さまが把握しているようであれば、必要に応じて「うちの子がご迷惑をおかけしました」といった簡潔な言葉や、「子どもたちで話し合っています」といった状況報告を、穏やかなトーンで伝えることで十分な場合が多いです。

深く立ち入った話し合いを無理にする必要はありません。必要最低限のコミュニケーションで、相手への配慮を示すことが大切です。内向型の親御さまの誠実で落ち着いた対応は、周囲にも伝わるものです。

まとめ:完璧でなくて大丈夫

外向的なお子さまの社交活動に伴うトラブル対応は、内向型の親御さまにとってエネルギーが必要な場面かもしれません。他の子どもとの関わり方、その場にいる他の親御さまへの対応など、様々な要素が絡み合い、戸惑いやプレッシャーを感じることもあるでしょう。

しかし、大切なのは、完璧な対応を目指すことではありません。お子さまがトラブルから学び、成長していくプロセスを、親御さまが無理のない範囲で見守り、必要に応じて穏やかにサポートしていくことです。今回ご紹介したヒントが、日々の育児の中で、少しでも心の負担を軽くし、お子さまとの関わりに落ち着いて向き合うための一助となれば幸いです。