外向的な子と公共の場へ行く際、内向型親が穏やかに過ごすためのヒント
外向的なお子さんとの公共の場、どのように過ごしていますか
にぎやかなスーパーマーケット、静かに過ごしたい電車の中、落ち着いた雰囲気のレストラン。お子さんと一緒に公共の場へ出かける機会は多々ありますが、特に外向的なお子さんの場合、その場の刺激に反応して声が大きくなったり、動き回ろうとしたり、予期せぬ行動をとったりすることがあるかもしれません。
そのような状況で、周囲の目が気になったり、お子さんの有り余るエネルギーに対応しきれずに疲れてしまったりと、内向型であるご自身の性質とのギャップに悩む親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。公共の場への外出自体が億劫に感じられることもあるかもしれません。
この記事では、内向型である親御さんが、外向的なお子さんと共に公共の場で穏やかに過ごすための具体的なヒントや心構えについてご紹介します。
事前の準備と心構え
外出前に少し工夫をすることで、当日のお子さんの状態も親御さんの心の準備も整えやすくなります。
行き先や時間を検討する
お子さんのエネルギーレベルや、その日の気分に合わせて、行き先や時間帯を選ぶことも有効です。例えば、午前中の比較的空いている時間帯を選んだり、お子さんが少し疲れてくる夕方ではなく、エネルギーが満ちている午前中に体を動かせる公園など、お子さんの特性を活かせる場所を先に訪れたりするのも一つの方法です。
また、初めて行く場所や、長時間滞在が予想される場所へ行く前に、お子さんに「今日はこんな場所に行くよ」「電車の中では座って過ごそうね」のように、写真や絵を見せながら目的地の説明やそこでのお約束事を事前に伝えておくのも良いでしょう。
持ち物を工夫する
移動中や待ち時間に、お子さんが退屈しないようなお気に入りの絵本やおもちゃ、ぬりえなどを準備しておくと、じっと過ごす時間の助けになることがあります。ただし、周りの迷惑にならないような音の出ないものや、場所を取らないものが適しています。また、すぐにお腹が空いて不機嫌になる場合に備えて、手軽に食べられるおやつや飲み物を用意しておくと安心です。
親自身のエネルギー管理を意識する
外出は内向型にとってエネルギーを消費しやすいものです。無理のないスケジュールを立て、必要であれば途中で休憩を挟む計画も立てておきましょう。また、完璧を目指す必要はありません。多少のことは大丈夫、という気持ちで臨むことも大切です。他人の目が気になることもあるかもしれませんが、まずは目の前のお子さんとの時間を大切にすることに集中しましょう。
公共の場での実践的な対応
実際に公共の場で過ごす際に役立つ対応策をいくつかご紹介します。
小さな声で具体的に伝える
お子さんが大きな声を出したり、動き回ろうとしたりした際、親御さん自身も感情的になって大声で注意してしまい、さらに疲弊してしまうということもあるかもしれません。そのような時は、お子さんの耳元で、落ち着いた小さな声で「〇〇しようね」「今は座る時間だよ」のように具体的に伝えることが有効な場合があります。大きな声よりも、かえって冷静な声の方がお子さんに届きやすいこともあります。
休憩ゾーンや場所移動を活用する
お子さんの集中力が切れてきたら、一度その場を離れて気分転換を図ることも有効です。例えば、スーパーであれば通路の端で少し立ち止まったり、電車であれば車両間のデッキに移動したり、レストランであれば一度外に出て深呼吸したりするのも良いでしょう。場所を変えることで、お子さんも親御さんも気持ちをリセットしやすくなります。
行動の理由を理解しようとする姿勢
なぜお子さんがその行動をとるのか、背景を理解しようと努める姿勢も大切です。退屈しているのか、疲れているのか、刺激に圧倒されているのか。理由が分かれば、次にどう対応すべきかが見えてくることもあります。もし可能であれば、「楽しいね、でもここでは静かにしようね」のように、お子さんの気持ちを受け止めつつ、状況に合わせた行動を促す言葉を添えてみましょう。
小さな成功を具体的に褒める
一日の中で、お子さんが公共の場でのルールを守れた場面や、落ち着いて過ごせた時間があったら、そのことを具体的に褒めてあげましょう。「電車の中で静かに座っていられたね、偉かったね」「お店で走り回らずに歩けたね、ありがとう」のように、どの行動が良かったのかを明確に伝えることで、お子さん自身も次に繋げやすくなります。これは、親御さん自身の達成感にも繋がり、肯定的な気持ちで次回の外出に臨む助けにもなります。
まとめ
外向的なお子さんと公共の場へ出かけることは、内向型である親御さんにとってエネルギーを消耗する出来事となり得るかもしれません。しかし、事前の準備をしっかりと行い、現地での対応にいくつかの工夫を取り入れ、そして何よりもご自身のエネルギー管理と心構えを大切にすることで、少しずつ穏やかに過ごせる時間が増えていく可能性があります。
完璧を目指すのではなく、お子さんの特性を受け入れつつ、親御さん自身が無理なく続けられる方法を見つけていくことが何よりも大切です。この記事が、皆さんの日々の外出のヒントになれば幸いです。