内向派パパママの外向っ子育て悩み相談室

外向的な子が新しい挑戦や変化に戸惑う時、内向型親ができる無理ない寄り添い方

Tags: 外向型の子, 内向型親, 子育て悩み, 新しい挑戦, 変化への対応, サポート

外向的なお子さんが、新しいことや変化に戸惑いを見せる時

活動的で社交的な外向型のお子さんは、新しい環境や人との関わりにすぐに馴染むというイメージを持たれることが多いかもしれません。多くの場面でその特性を発揮されるお子さんを見守り、内向型のご自身との違いを感じていらっしゃる親御さんもいらっしゃるかと存じます。

しかし、外向的なお子さんであっても、慣れない場所や未知の体験を前にすると、不安を感じたり、抵抗を示したりすることがあります。例えば、楽しみにしていたはずの新しい習い事の初日に「行きたくない」と言い出したり、いつもと違う公園で遊ぶのを躊躇したり、親戚が集まる場所で緊張してしまったりする姿を見て、意外に感じたり、どのように声をかけたら良いか戸惑ったりすることもあるかもしれません。

お子さんの戸惑いにどう寄り添えば良いか、内向型親の視点から無理なくできる関わり方のヒントをいくつかご紹介します。

なぜ外向的な子でも新しいことや変化に抵抗を示すことがあるのか

外向性は、エネルギーの源泉が外部の刺激や人との交流にあるという特性ですが、これは必ずしも「恐れ知らず」や「無条件に新しいものを受け入れる」ことを意味するわけではありません。新しい環境や状況は、予測不能な要素を含んでおり、その不確実性に対して不安を感じるのは、成長過程にあるお子さんにとって自然な感情です。

特に、 * 具体的な内容や流れがよく分からない時 * 過去に似たような状況でネガティブな経験をした時 * 体調が優れない、疲れている時 * いつもと違う雰囲気を感じ取った時

などには、いつもの活動的なお子さんとは異なる一面を見せることもあります。お子さんの「戸惑い」は、決して外向性という特性に反するものではなく、新しい状況に適応しようとする心の動きであると捉えることが大切です。

内向型親ができる、無理のない寄り添い方のヒント

お子さんが新しい挑戦や変化に戸惑いを見せる時、内向型のご自身が普段感じる慎重さや内省的な視点を活かして、お子さんに寄り添うことができます。無理に背中を押したり、社交的であることを期待したりするのではなく、お子さんのペースを尊重しながら、安心感を提供することに重点を置くのが良いでしょう。

  1. お子さんの感情をそのまま受け止める 「行きたくないんだね」「ちょっとドキドキするかな」など、まずはお子さんの言葉や表情から感じ取った気持ちを言葉にして伝え、共感の姿勢を示すことが大切です。「大丈夫だよ」「楽しいに決まってるよ」とすぐに励ますよりも、「そう感じているんだね」と受け止めることで、お子さんは安心して自分の気持ちを表現できるようになります。親御さん自身が新しい環境に少し緊張する性質をお持ちであれば、「新しい場所に行く時、ママ(パパ)もちょっとドキドキする気持ち、わかるな」のように、ご自身の経験に触れることも共感を示す一つの方法です。

  2. 具体的な情報を共有し、見通しを持たせる 何が不安なのか、お子さんと一緒に考えてみましょう。そして、これから起こることについて、お子さんが理解できる言葉で具体的に説明します。「行く場所はこんなところだよ」「こんなことをする時間があるよ」「分からないことがあったら、〇〇先生に聞くと良いよ」など、事前に情報を共有することで、お子さんは心の準備ができます。内向型の方の中には、未知の状況に対して事前に情報を集め、シミュレーションすることで安心感を得る方もいらっしゃるかもしれません。その視点はお子さんにも有効である可能性があります。

  3. 小さな一歩を促し、選択肢を与える いきなり全てを受け入れるのが難しくても、「まずは入り口まで行ってみようか」「今日は見学だけにする?それとも少しだけ参加してみる?」など、お子さん自身が「これならできそう」と思える小さな目標を設定したり、行動の選択肢を与えたりすることで、お子さんの主体性を尊重できます。無理強いせず、「ここまでできたら素晴らしいね」と肯定的な声かけを心がけましょう。

  4. 成功体験だけでなく、プロセスを肯定的に捉える たとえ目標としていたこと全てができなくても、挑戦しようとしたその過程や、一歩踏み出せた小さな行動自体を認め、褒めることが重要です。「今日は行ってみるって決めて、お家を出られたのがすごいね」「最初は緊張したけど、先生にご挨拶できたのは大きな一歩だよ」など、結果ではなく努力や行動に焦点を当てることで、お子さんは安心して次の挑戦に向かう勇気を持つことができます。

まとめ

外向的なお子さんが新しいことや変化に戸惑う姿は、親御さんにとって少し意外に映ることもあるかもしれません。しかし、それはお子さんが健全に成長し、新しい状況に適応しようとしている証でもあります。

内向型親御さんの持つ、相手の感情に寄り添う力や、慎重に見通しを立てる視点は、このような時にお子さんを優しくサポートするために大きな力を発揮します。お子さんのペースを尊重し、小さな一歩を肯定しながら、共に新しい世界を少しずつ広げていく。その過程を、お子さんと親御さんご自身の成長の機会と捉えていただけたら幸いです。

この記事が、外向的なお子さんの戸惑いに寄り添うための一助となれば嬉しく思います。